京都・クリパルヨガのある暮らし

京都からクリパルヨガを伝えています。米国クリパルセンター公認ヨガ教師 hitomiのブログです。

ヨガとアロマと呼吸の関係

職場の昼休みに行っている”おひるヨガ”では

最初に、持参したアロマから、好きな香りを選んでもらっている。

 

先日、おひるヨガのはじめのアロマシェアの時間で

「今日は不調で、、」と言いながら、到着した同僚が

アロマスプレーをひと吹き、吹きかけたと同時に

「あ、戻ってきた」という言葉とともに

表情が変わり、何かがスコンと抜けた瞬間があった。

 

クラスを終えたころには、和らいだ表情で

「来てよかった」という言葉を残して

足早に職場に戻っていく。

 

この日持参したアロマは

ローズウッド、サンダルウッド、シダーウッド、フランキンセンス等の

ウッド系の精油をベースに、ゼラニウムを加えた”紅一点”という自作のブレンド

 

その人はこの香り好きかもしれないと

直感的に想っていたこともあり

じんわりと胸が熱くなった。

 

・・・

 

アロマとの出逢いは、もう10年以上前。

会社員時代、ストレスフルな生活を送っていたわたしにとって

アロマサロンは、駆け込み寺のような存在だった。

毎回、レッスンが終わるころには、

何かモヤモヤしていたものから、すっかり解き放たれて、気分がよくなっている。

 

香りの持つ癒し効果に感動したわたしは、

スクールに2年ほど通い、アロマセラピストの資格をとった。

 

その後、ヨガのティーチャートレーニングを受け、ヨガティーチャーとなり

ヨガとアロマはわたしの生活に欠かせない存在となり

同時に、身近な人に伝えたい大切なものとなった。

 

・・・

 

ヨガをして、身体の内側に注意を向けると

外側に向かっていたエネルギーが内に戻ってくる。

 

身体の中に心を置いて

呼吸と動きを合わせて身体を動かす。

集中とリラックスが同時に起きてくる。

 

呼吸は深まり、エネルギーは高まってきて

自分という存在がしっかりと感じられるようになる。

今に存在する実践。

 

・・

 

香りは呼吸を運んでくれる。

 

どんなに呼吸が浅くて、固まっていて

呼吸できていない、と感じられるときでも

香りがする=息が入ってきていること。

 

ちゃんと、今、息を吸えることに気付かせてくれる。

このことに何度救われたことか。

 

嗅覚は五感の中で

最も本能的な感覚と言われている。

 

香りという嗅覚にアプローチする方法は

思考を介さずに、ダイレクトに

大脳辺縁系本能や感情を支配している部分)にたどり着き、

五感を開く。

感情が解放される。

 

嗅覚を通して

人間の本能ともいうべき

動物的な感覚が研ぎ澄まされてくる。

 

どんなに自然から離れてしまっていても

都会のど真ん中にいても、香りにアプローチすると

人が本来持っている野生が立ち上がってくる。

人間も自然の一部ということを思いださせてくれる。

 

ヨガの実践と

アロマの香り。

 

今、ここに

わたしが

戻ってくる瞬間。

 

ほっと一息ついたとき

何かから解き放たれたとき

人は表情が変わる。

 

身体も呼吸も緩んで

リラックスした状態へと

モードが切り替わる。

 

それはたとえ一瞬の出来事であっても

日常の中で、そんな瞬間に立ち会えることに

身近にいる大切な人たちに

わたしが大切に育んできたことを届けられることに

ふつふつと 小さな喜びが湧き上がる。

 

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バラの香りをかぎ比べるのが好き。ベランダでミニトマトとハーブがすくすく育っています。